自分も笑顔を浮かべたのに、目が覚めた。
目に入ったのは白い天井。もうあの人はいない。
夢だったと改めて気付いて泣きそうになった。
頭が痛い。体が熱い。そういえば、風邪をひいていたんだ。
「大丈夫?」
視線を横にずらすと、心配そうに覗き込む顔。
「そんな顔すんなって・・・大丈夫だ。」
なんとか笑顔を返したけど、かごめはさらに心配そうな顔をした。
「でも、凄く・・・・熱があるわ。」
額に、手を伸ばしてくる。冷たい手が気持ちよかった。
「大丈夫だって。」
頭がぐるぐるする。
本当は大丈夫なんかじゃないけど、そう言っていないとどうかなってしまいそうだ。
風邪なんかひいたの、久しぶりだった。
でもあの時よりはマシだと思う。
「おかゆ・・・作ったんだけれど食べれるかしら?」
心配してくれる人がいるから。
なんとか身を起こして。
体を動かしたら頭が少しふらついた。
心配そうにしているかごめに、もう一度笑いかけて。
「ありがとな。」
それを聞いてかごめも少しだけ笑った。
「早く、・・・風邪、治してね。」
「・・・ああ。」

もう夢の光景は消えてしまったけど、別に心残りはなかった。
ここでも、自分は笑うことはできるから。
あの人が少しだけ懐かしくなったけど、もう泣きそうにはならない。




短くてごめんなさい。
ジャックが風邪をひくなんて想像できないけど。
あの人が誰かは深く考えないで下さい。

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