かごめちゃんは今日も裸足だった。
靴、はかないんだねと私が言ったら下を向いて、縛られるみたいで嫌いなのと答えた。
何に?何かしら。わからないの?わかってるわ。私にもわかると思う?ええ。
そう言ってくれたけどかごめちゃんはにこりとも笑わない。
だからきっと私にはわからない。
昨日会ったあの女の子ならわかるかな。
あの子も靴が嫌いだと言っていたでもあの子は旅の人だからもう居ない。
そしてかごめちゃんも明日はもう居ないだろう。
何だかそう考えると淋しかった。
今日は新しいブーツを買おうと思ってたのに、別に今は欲しいと思わない。
縛られるみたい。
かごめちゃんの言葉がぐるぐるする。
私は縛られてるのかな。何に?何かな。わからないの?わからないよ。
何か言おうとしても言葉がぐるぐるして見つからない。
だから裸足って健康にいいんだよねと言ったらかごめちゃんはそうなの?と首を傾げた。
一緒に揺れる、胸元の白い花。この花は縛られていないのだろうか。
風に揺れる白い花を眺めたいたらますます言葉が見つからなくなった。
このまま此所にいられない此処にいたくない早く帰らなきゃ。
それじゃあ私もう行かなくちゃ。ばいばい。またね。さようなら。
私が歩きだしたとき後ろでかごめちゃんが大丈夫あなたはまだ縛られてない。
そう言ってくれたけど家に帰ってもぐるぐるは止まらなかった。


結局何に縛られるのか分からないし。

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