いつものヒーロースーツに身を包み、いつものパトロール。
今日はパルは留守番だけど。
サイバーの日々の悪人浄化活動のおかげか、今日もやたら平和なこの町。
「うーん・・・今日も特に怪しい奴はいねーな!」
そろそろ帰るか・・・と続けて呟いてサイバーは空を見上げた。
時刻は午後九時。もう空は真っ暗である。
この場合、こんな時間にそんな変な格好で外を歩いているサイバーの方がよっぽど怪しい。
しかし、本人はヒーローとしてパトロールしているとしか思っていないのでわかっていない。
「ついでだしコンビニでジャンプでも買って帰るかなー。」
その格好でコンビニに行くつもりなのか。
店員さんがどんな反応をすることやら。
けれどサイバーは何も考えず近くのコンビニまで歩きだした。
ここからコンビニまで歩いて5分もかからない。
寄ってから家に帰っても十分見たいテレビには間に合うだろう。
そこまで考えてサイバーはふと顔を上げた。
何か、空で光った気がした。
小さな、白い光。
星に紛れてこっちに近づく、銀の光。
慌てて目をこすったが、確かに近づいてきているように見える。
「何だ・・・アレ?」
考えるよりも早く、サイバーは光の方へ駆け出していた。
それはヒーローとしての事件の予感に対する本能か、はたまたただの好奇心か。
ともかく、そこへ行かなくてはいけない気がした。
ホッピングシューズを駆使し、走る速度を上げる。
光は、確実に近づいてきていた。


着いた先は、近所の公園だった。
サイバーも小学生の時よく遊んでいた場所だ。
よく広場でサッカーしてたっけな・・・そんなことを思いつつ、広場に立つ。
頭上には、さっきの光の正体。
それは直径5メートルほどで、淡く光に包まれていて。
「宇宙船・・・か?」
地球では見ない形の小型の乗り物。
空から来たのだし、中に乗っているのが人間だとは思えない。
「どんな宇宙人が乗っているんだろうな・・・?」
この宇宙船の大きさだとあまりたくさんは乗っていないだろう。
別にサイバーは宇宙人は怖くなかった。
家に一人居候しているから、宇宙人という存在に慣れてしまったのだ。
それにもし悪い宇宙人だったとしても、このいい人光線銃で浄化すればいいだけのこと。
それがサイバーの、正義のヒーローとしての役目だ。
とりあえず銃をかまえ、改めて見上げた。
光の中に、かすかにドアのようなものが見える。
降りてくるとしたら、きっとここからだろう。
・・・と。
そこまで考えた時。
突然、ドアが開いて。
光の中から、何かが降りて・・・否、落ちてきた。





結構前に書いた話。まだSS慣れしてないっぽい。
長いので分けてみました。
宇宙船の描写が下手ですね(汗

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