「うわ!!」
突然のことで避けようと思っても間に合わず、
サイバーはもろに落ちてきたそれの下敷きになってしまった。
体を思いっきり打ち付け、落ちてきたものは背中の上で俯せでは見えない。
「いてて・・・ちくしょー、何だよおまえ!
いきなり落ちて来やがって!!早くどきやがれ!」
落ちてきたそれが何かを考えるよりも先に口が動いていた。
言ってしまってから宇宙人かもしれないのに、日本語通じるのか・・・という考えがよぎる。
が。
「言われなくてもどくわよ!
ていうかドアの真下にバカみたいにつっ立ってたアンタが悪いんじゃない!」
自分と同じくらいの歳の女の子の声で、しかも日本語で答えが返ってきた。
さすがにこれにはサイバーも驚いた・・・けど。
日本語が通じるとわかり、しかも『バカ』とか言われて
驚きよりも先にそのまま言い返してしまった。
「バカはそっちだろ!足元確認せずに降りてくんじゃねー!!」
相手もそのまま負けじと言い返す。
「だってそんなところに逃げもせずつっ立ってるバカがいるなんて思いもしなかったんだもの!」
「誰が宇宙船くらいで逃げるか!俺はヒーローだぞ!!」
「ヒーロー?どこが?」
「何だよ!見えねーのかこのヒーローオーラが!!」
「・・・・そんなもの見えるわけないじゃない。」
「だーーー!いいからどけーーー!!」
その宇宙人(?)それを聞いて改めて自分が乗ったままだった事に気付いたらしく慌てて立ち上がった。
体が軽くなったのを感じ、サイバーも背中をさすりつつ身を起こす。
そのまま立ち上がり、目の前の相手に指を突き付けた。
「いいか宇宙人!俺は正義のヒーローサイバー様だ!!」
・・・そこまで言って初めてサイバーは相手の姿を見た。
声の感じから自分と同じくらいの歳の女の子のようだとは感じていたけど。
紺色がかった黒髪のショートヘアに、ガラス玉のような髪飾り。
明るく勝ち気そうな、夜空の色の瞳。
人間と、ほとんど変わらない姿だった。
しかも、かなり可愛い。
改めてその姿を見て、サイバーは言葉が続かなくなってしまった。
(え?人間!?ていうか女の子!?)
今更混乱しているサイバーを、その宇宙人は不思議そうに見る。
サイバーはなんとか頭を整理し、言った。
「お前、本当に宇宙人?」
それを聞いてその宇宙人は呆れたように言った。
「・・・アンタ今、自分であたしのこと宇宙人って言ったじゃない・・・。
あたしはアゲハ。地球人と姿は変わらないけど、エイリアンよ。」
「へー。こういう宇宙人もいるんだなー。」
サイバーはまじまじとアゲハを見て、変なところで感心している。
アゲハはそれを聞いて首を傾げた。
「こういうって、どういうこと?」
「いや、俺の家にも宇宙人いるんだけど、そいつは人間とは全然違う外見だから。
色々いるんだなー、と。」
「え?宇宙人が家にいるの?」
アゲハはそこに驚いたようで。
「ああ。半年くらい前からうちに居候してるぜ。」
アゲハはそれを聞いて何か思いついたように言った。
「あたし、アンタの家に行ってみたい。連れてってくれない?」
「は?何でだよ?」
突然のことにサイバーは面食らった。
「あたし、その宇宙人に会ってみたい。
あたしの星とは違う星の人みたいなんでしょ?気になるもん。
それに、ケリーお姉さまのこと知ってるかもしれないし。」
「誰だよそれ?」
「今探してる人。あたしの先輩で、憧れなの。
その人追っ掛けて、ここまで来たんだから!」
「ふーん。別にいいぜ。
困ってる人の力になるのはヒーローとしてあたりまえだしな!」
「ホント?!」
サイバーのその答えを聞いて、アゲハはぱっと笑った。
その笑顔に一瞬、心蔵が跳ね上がって。
サイバーは自然と顔が赤くなった。
(・・・可愛い・・・)
が、アゲハはサイバーを置いてさっさと歩きだしていた。
「ほら!早く行こうよ!」
宇宙船はいつのまにか公園の隅に着地していて。
サイバーは頭を振って赤くなった顔を冷ますと、
宇宙船の横を走りぬけアゲハを追い掛けた。
「おい!俺の家そっちじゃねーって!」





サイアゲの出会いを妄想してみたら、こんな感じに。
アゲハはやっぱりかなり可愛いと思う。
スタイル良いし!エイリアンだけど。
サイバーの性格がちゃんとつかめてない気が・・・

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